Service Cloudのフィードビュー設定を試してみました。機能としてはずっと前からあった機能です。自分で設定する必要となった場面がなかったのですが必要になったので使い方を調べたりしました。
ケースフィードビュー設定が役立つ場面
ケースの画面デザインの一つのやり方ととしてメインの表示をケースフィードにする考え方があります。これにより直近のChatterのやりとり顧客とのチャットログ、メール送信ログ、ケースレコードや活動レコードの作成、更新ログといったあらゆるアクションを最初に確認することが可能です。
対象の問い合わせ対応に対してどのような対応をしてきたかという重要な情報が集約されたエリアとして使えます。便利ですが、社内のやりとりでChatter投稿のみを確認したいといった場合に情報が流れてしまうという見方にもなってしまうかもしれません。
Service Cloudでは問い合わせ担当者向けに必要なログにすぐアクセスできるような仕組みとしてケースフィードビューの設定が用意されている形となっています。
ケースフィードのフィードビューの設定の流れ
フィードビューの設定はケースオブジェクトのページレイアウトの設定となります。
大事な点としてはフィードベースのレイアウトを有効にしておく必要があります。
フィードベースのレイアウトのチェックはあとからは変更できなかったと思います。もし現在のレイアウトがフィードベースのレイアウトではない場合は新規作成を行う流れです。
フィードベースのレイアウトをONにしたときにLightning Experienceでは特に表示に違いはありませんが、Classicのときはフィードタブと詳細タブが別れる形となる当時新しいデザインのレイアウト設定でした。
(補足)
フィードベースのレイアウト自体はケースオブジェクト以外のページレイアウト設定で使えるものです。
レイアウトを用意したら編集の操作を開始します。画面の右上にフィードビューのリンクがあるのでここから設定が可能です。
フィードビューの設定画面は次のような感じです。
いろいろ設定はありますが、今回関係しているのは一番下の「フィード条件オプション」です。ここがフィードタブの中でカテゴリごとの表示切り分けができる設定となります。
「条件の表示」の方はおそらくClassic用の設定です。大事なのは「条件を選択」の方となります。
Chatter投稿が見たい場合は「ケースメモ」を選択。メールログが見たい場合は「すべてのメール」。まとめて確認したい場合は「すべての更新」を選択します。表示順序も細かく設定できます。最初に出したいものを一番上に指定します。
これでフィードビューの設定ができたという状態になります。ですが、もう一つ大事なポイントがあるので次にまとめます。
フィードビュー設定を実施する際の考慮点
この設定を行ってもケースの画面には反映されていないとなる場合があります。
このときClassic環境には反映されていることを確認できます。
この挙動からLightning Experienceではサポートされていない機能なんだと勘違いもしてしまったのですが、ここには考慮する仕様が一つあるためでした。
それは「フィードビューはサービスコンソールにのみ適用されます」という仕様となります。サポート担当者向けの機能ということでコンソールアプリケーションをつかったときにのみこの機能が有効化されるようになっています。(Classicは普通のアプリケーションでも動いたのに..)
サービスコンソールにアクセスするにはService Cloudライセンスが必要になります。ライセンスがあればユーザーの設定ページでチェックをつけることで権限を付与できます。
ライセンスの有無は組織情報の機能ライセンスの欄でチェックできます。
コンソールアプリケーションは、アプリケーションの作成画面から用意できます。
アプリケーションオプションのナビゲーションスタイルのところでコンソールアプリを選択する形です。
こんな感じでコンソールアプリケーションが作成できます。通常のアプリケーションとタブ表示のスタイルが変わりますが、複数レコードをサブタブの形式で一つの画面に表示できる問い合わせ対応用のアプリケーションとなっています。
↓ なんかこんな感じでいろいろ表示できるのでブラウザのタブを切り替えていろいろ探す手間がなくなるという仕組み。
コンソールアプリで先程のケースにアクセスしてみます。これでフィードビューの設定が適用されていることを確認できるはずです。
テキスト投稿 : Chatterメッセージ
メール
すべての更新
独自のフィードビューの設定
テキスト投稿やメールなどフィードビューの選択肢は標準で用意されています。もし独自の組み合わせ条件で表示させたい場合は、そちらもカスタマイズ設定が用意されています。「フィード条件」の設定です。
次のような設定画面となっていてテキスト投稿またはメールに一致するフィードを表示するといった条件を作成できます。作成した条件はケースページレイアウト設定のフィードビュー設定の選択肢として表示されて選べるようになります。
このあたりの設定を活用すればケースページのフィードに適切な形で情報を表示してサポート対応が効率化されるような設定が可能となっています。
以上がService Cloudのフィードビューの設定を試してみたときの記録となります。今回Service Cloudのコンソールアプリケーションのみ動作する仕組みだったということで少し設定反映されないと勘違いもしましたが、無事に動かすことができました。
Serviceコンソールアプリのみ動作する仕組みはやはりけっこうあるので、問い合わせ対応チーム向けには通常のアプリケーションではなくコンソールアプリケーションを用意したほうがいいのかなと思います。